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毎朝のごはんに納豆を1パック添えている人は多いでしょう。体によさそうなのは分かっていても、たんぱく質がどれくらいあるのか、ビタミンKがなぜよく話題になるのか、粒とひきわりで何が違うのかとなると、はっきり答えにくいものです。
ここからは、納豆100gと1パックの栄養、ゆでた大豆と比べて増える成分、粒納豆とひきわり納豆の違い、ビタミンKの目安量と薬を飲んでいる人の注意点の順に見ていきます。数値は文部科学省の日本食品標準成分表(八訂)増補2023年によるもので、2026年10月時点の情報です。
納豆の栄養は?100gと1パックの数字
まずは、ふだん食べている糸引き納豆にどんな栄養がどれくらい入っているのかを、100gあたりと1パックあたりの2つの数字で押さえておきましょう。
糸引き納豆100gの主な成分
文部科学省の食品成分データベースの糸引き納豆のページによると、出典は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年です。可食部100gあたりのエネルギーは184kcalで、水分が59.5g、たんぱく質が16.5g、脂質が10.0g、炭水化物が12.1gです。炭水化物のうち食物繊維の総量は9.5gで、利用可能炭水化物は単糖当量で0.3gしかありません。差引き法による利用可能炭水化物でも4.8gで、炭水化物の多くを食物繊維が占めています。
ミネラルでは、カリウムが660mg、カルシウムが90mg、マグネシウムが100mg、リンが190mg、鉄が3.3mg、亜鉛が1.9mgとなっています。ナトリウムは2mgで、食塩相当量は0gです。付属のたれやからしを使わなければ、納豆そのものには塩分がほとんど無いことが分かります。量は少ないものの、セレンが16μg、モリブデンが290μg、銅が0.61mg、マンガンが1.39mgと、微量ミネラルも幅広く含まれています。
ビタミンで目立つのはビタミンKで、100gあたり600μgです。ビタミンB2は0.56mg、葉酸は120μg、パントテン酸は3.63mg、ビオチンは18.2μgで、ビタミンB6も0.24mgあります。一方、ビタミンB12とビタミンCはTr、つまり微量で、ビタミンDは推定で0とされています。
脂質の中身にも少し触れておきましょう。食品成分データベースの糸引き納豆のページでは、コレステロールはTrとされています。脂質10.0gは大豆由来の脂質で、ビタミンEの仲間のγ-トコフェロールが5.9mg、δ-トコフェロールが3.3mg含まれているのも、植物の油を含む食品らしい特徴です。
こうして並べると、納豆は「たんぱく質と食物繊維をいっしょにとれて、ビタミンKがとても多い食品」とまとめられます。逆に、ビタミンCやビタミンAにあたるレチノール活性当量はほとんど含まれていないので、野菜や果物と組み合わせて補うとよいでしょう。
ふだんの食べ方の参考になる声もあります。ある人は、ひきわり納豆と粒納豆では栄養素の豊富さが違うので、目的によって食べ分けるとよいと投稿していました。粒とひきわりの違いは後の章で数字を並べるので、まずは糸引き納豆の数字を基準として覚えておくと比べやすくなります。
1パック50gにするとどれくらいか
成分表の数字は100gあたりなので、実際に食べる1パックの量に直して考えてみましょう。納豆の業界団体が運営する納豆PRセンターの「納豆の成分は?」のページは、納豆100gを一般的な発泡スチロール容器の納豆2パック分と説明しています。つまり、1パックはおよそ50gが目安です。
糸引き納豆50gにすると、エネルギーは92kcal、たんぱく質は8.25g、脂質は5.0g、食物繊維は4.75gです。カリウムは330mg、カルシウムは45mg、鉄は1.65mgで、ビタミンKは300μgになります。ごはん1杯にのせる1パックで、たんぱく質を8g台、食物繊維を5g近くとれる計算です。
もっとも、市販の納豆は商品によって1パックの量が違います。40g前後の小さめのパックもあれば、45g入りのものもあります。40gなら100gの数字に0.4をかければよく、たんぱく質は6.6g、ビタミンKは240μgという計算です。パッケージの内容量を見て、自分の食べる量に合わせて計算するのが確実でしょう。ひきわり納豆の場合も同じで、挽きわり納豆50gならエネルギーは92.5kcal、たんぱく質は8.3g、食物繊維は2.95g、ビタミンKは465μgになります。食物繊維は粒の6割ほどですが、ビタミンKは粒より多くなります。
付属のたれを使うと、食塩相当量は変わってくるでしょう。成分表の糸引き納豆には、たれやからしは含まれていません。塩分を気にしている人は、たれの栄養成分表示を見たり、たれを半分にしてねぎやしょうがで風味を足したりする工夫ができます。
エネルギーの面では、1パック92kcalは、主菜としては軽めの部類に入ります。成分表の数字では、脂質は5.0g、利用可能炭水化物は1g未満なので、糖質を控えたい人のたんぱく源にも使いやすいです。ただし、ごはんと合わせればその分のエネルギーと炭水化物が加わります。
子どもに食べさせる量も、同じ考え方で計算できます。ある人は、普通の納豆は赤ちゃんには大きいのでひきわり納豆にし、ふりかけたり混ぜたりできる納豆の粉もありだと投稿していました。食べる量が少ない子どもほど、1回あたりのグラム数で栄養を考えると分かりやすくなります。
ゆでた大豆と比べて増える栄養
納豆は、大豆を納豆菌で発酵させた食品です。同じ大豆からできていても、発酵の前と後で数字が大きく変わる栄養があります。ゆでた大豆と並べて見ていきましょう。
ビタミンKは7μgから600μgに
比べる相手は、成分表の国産の黄大豆をゆでたものです。100gあたりのビタミンKは、ゆでた大豆が7μgなのに対し、糸引き納豆は600μgです。同じ大豆なのに、発酵させるとおよそ86倍になります。納豆のビタミンKがよく話題になるのは、この差の大きさが理由です。
ビタミンKには種類があります。健康長寿ネットのビタミンKのページによると、天然のビタミンKはビタミンK1のフィロキノンと、ビタミンK2のメナキノン類の2種類だけです。ビタミンK1は海藻や、しそ、モロヘイヤなどの緑黄色野菜に多く、ビタミンK2は発酵食品の納豆に特に多く含まれると説明されています。
納豆のビタミンKが多い理由は、納豆菌にあります。製薬会社エーザイの医療関係者向けQ&Aは、納豆菌は細菌の中でも特にビタミンKを合成する能力が強いBacillus subtilisに属しているという説明です。発酵の間に納豆菌がビタミンK2を作るため、もとの大豆にはほとんど無いビタミンKが大きく増えるわけです。エーザイの医療関係者向けQ&Aは、健康な成人が納豆を1週間食べずにいた後に100gを食べた報告も紹介しています。血中の総ビタミンK濃度は有意に上がり、ビタミンK1とメナキノン-4は変わらず、メナキノン-7の濃度が有意に上がったという内容でした。
ビタミンKの体の中での働きについては、健康長寿ネットが次のように説明しています。ビタミンKが欠乏すると血液中のプロトロンビンが減り、血液が固まるのに時間がかかって出血が止まりにくくなります。また、骨にあるオステオカルシンというたんぱく質を活性化し、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促す作用があるとされているのです。
高齢になると、ビタミンKの吸収が落ちることもあるようです。健康長寿ネットのビタミンKのページは、ビタミンKの吸収は胆汁がある状態で小腸の上部で行われるため、年をとって膵液や胆汁の分泌量が減ると、腸管からの吸収量が減ると説明しています。抗生物質を長く飲んで、メナキノン類を作る腸内細菌が減ることもあるため、高齢者はビタミンKが不足する可能性に注意が必要だとしています。
一方で、エーザイのQ&Aは別の見方も示しているのです。納豆のビタミンKの含有量は、ほうれん草やキャベツと比べて特に多いわけではないのに、ワルファリンの作用を強く打ち消すのは、納豆菌が腸の中でビタミンKを作るためと推察されている、という説明です。この点は、薬との関係を扱う最後の章で詳しく見ていきます。
ビタミンB2や葉酸も多い
発酵で増えるのはビタミンKだけではありません。成分表の100gあたりの数字で比べると、ビタミンB2はゆでた大豆の0.08mgに対して糸引き納豆は0.56mgで、およそ7倍です。葉酸は41μgから120μgに、パントテン酸は0.26mgから3.63mgに増えています。ビオチンも9.8μgから18.2μgと、ほぼ2倍の数字です。
ビタミンB6も、ゆでた大豆の0.10mgに対し、糸引き納豆は0.24mgあります。ビタミンB2やパントテン酸、ビオチンは、どれも体の中でエネルギーを作る働きに関わるビタミンB群の仲間です。ゆでた大豆を食べるより、納豆にしたほうがビタミンB群をまとめてとりやすいと言えます。
一方、もともと大豆に多い栄養は、納豆でも大きくは変わりません。たんぱく質は、ゆでた大豆が14.8g、糸引き納豆が16.5gで、食物繊維は8.5gと9.5gです。脂質は9.8gと10.0g、マグネシウムはどちらも100mgです。水分はゆでた大豆が65.4g、納豆が59.5gなので、たんぱく質などの差には水分の違いも関わっています。
ミネラルでは、カリウムがゆでた大豆の530mgから納豆の660mgに、鉄が2.2mgから3.3mgに増えています。カルシウムは79mgと90mgで、亜鉛はどちらも1.9mgです。大豆のミネラルは、納豆になってもおおむね保たれていると見てよいでしょう。ナイアシン当量も、ゆでた大豆の4.0mgに対して納豆は5.2mgと、少し多くなっています。同じ大豆の食品であるきな粉の数字は、きな粉の栄養を大豆と比べた記事でも紹介しています。
エネルギーは、ゆでた大豆が163kcal、糸引き納豆が184kcalです。水分が少ない分だけ、100gあたりのエネルギーは納豆のほうがやや高くなっています。1パック50gなら差は10kcalほどなので、気にするほどの違いではありません。
まとめると、大豆のたんぱく質や食物繊維、ミネラルはそのままに、ビタミンKとビタミンB群が大きく増えたのが納豆だと言えます。ゆでた大豆や蒸した大豆を料理に使うのもよい方法ですが、ビタミンKやビタミンB2をとりたいなら、納豆のほうが数字の上では有利です。
粒納豆とひきわり納豆の違い
続いて、粒納豆とひきわり納豆の違いを見ていきます。同じ納豆でも作り方が少し違い、そのぶん数字にも差が出ています。好みで選ぶ前に、何が違うのかを押さえておきましょう。鉄をとりたい人は、鉄分が多い食べ物を成分表で比べた記事もあわせて読むと比べやすくなります。
食物繊維とミネラルは粒が多い
作り方の違いから見ていきましょう。ヨガジャーナルオンラインの管理栄養士の解説によると、粒納豆は浸水させた大豆を蒸して納豆菌をつけ、発酵させたものです。ひきわり納豆は、大豆をひき割って皮を取り除き、それを浸水させて蒸し、納豆菌をつけて発酵させたものです。粒を砕いただけではなく、皮を除いてから作る点が違います。
この皮の有無が、食物繊維とミネラルの差になって表れています。成分表の100gあたりの数字では、食物繊維の総量は糸引き納豆が9.5g、挽きわり納豆が5.9gです。粒納豆のほうが約1.6倍多く、食物繊維をとりたいなら粒納豆が有利だと分かります。
ミネラルも、粒納豆のほうが多いものが目立ちます。カルシウムは90mgと59mg、マグネシウムは100mgと88mg、鉄は3.3mgと2.6mg、亜鉛は1.9mgと1.3mgです。カリウムだけは、ひきわりが700mgで粒の660mgより少し多くなっています。リンも、粒の190mgに対してひきわりは250mgで、ひきわりのほうが多いミネラルです。
エネルギーとたんぱく質、脂質には、ほとんど差がありません。エネルギーは184kcalと185kcal、たんぱく質は16.5gと16.6g、脂質はどちらも10.0gです。おかずとしての食べごたえやエネルギーを気にするなら、どちらを選んでもほぼ同じと考えてよいでしょう。
食べやすさの面では、ひきわりに分があります。ヨガジャーナルオンラインの解説は、ひきわり納豆は皮がないため粒納豆よりやわらかく、消化にやさしいとも言われていると紹介しています。小さな子どもや、かむ力が弱くなった人には、ひきわりのほうが食べやすい場面も多いでしょう。ヨガジャーナルオンラインの解説によると、ひきわり納豆は砕いてから納豆菌をつけるので表面積が広く、発酵による旨味を感じやすいとも言われる一方、粒納豆はふっくらとした大豆本来の食感や旨味を楽しめます。
好みがはっきり分かれるのも、納豆の面白いところです。ある人は、自分は大粒派でひきわりは苦手だが、世の中の納豆巻きのほとんどはひきわりで、味が絡みやすく減塩にもつながると投稿していました。食物繊維とミネラルを重視するなら粒、食べやすさや料理への使いやすさならひきわり、と考えると選びやすくなります。
ビタミンKはひきわりが多い
ビタミンでは、粒とひきわりで差の向きが分かれます。成分表の100gあたりの数字では、ビタミンKは糸引き納豆が600μg、挽きわり納豆が930μgで、ひきわりのほうが1.5倍ほど多いです。ビタミンB1も0.07mgと0.14mg、パントテン酸も3.63mgと4.28mgで、ひきわりが上回っています。
反対に、粒納豆のほうが多いビタミンもあります。ビタミンB2は糸引き納豆が0.56mg、挽きわり納豆が0.36mgで、葉酸は120μgと110μgです。ビタミンB6は0.24mgと0.29mgでひきわりが多く、ビタミンの差は種類ごとにばらばらだと分かります。
ここで気をつけたいのが、数字の出どころです。ネット上には、糸引き納豆のビタミンKを870μg、ビタミンB2を0.30mgとしている解説もあります。たとえばYahoo!ニュースの栄養士の解説はその数字で比べているが、今の食品成分データベースが示す増補2023年の値は、ビタミンKが600μg、ビタミンB2が0.56mgです。
古い数字と新しい数字では、粒とひきわりの差の見え方が変わります。870μgと930μgなら差はわずかですが、600μgと930μgなら差ははっきりしています。ビタミンB2も、0.30mgなら「ひきわりのほうが多い」となるものの、0.56mgなら粒納豆のほうが多くなるのです。比べるときは、どの年版の成分表の数字かをそろえることが大切です。
1パックあたりで考えると、さらに注意が要ります。粒納豆は50g、ひきわり納豆は45gというように、同じメーカーでもパックの量が違うことがあります。100gあたりの数字が多くても、パックが小さければ1回にとれる量は縮まるので、パッケージの内容量もいっしょに見ておきましょう。なお、糸引き納豆のビオチンは18.2μgですが、挽きわり納豆のビオチンは成分表で「-」、つまり未測定となっていて、数字で比べることはできません。ビタミンEのα-トコフェロールは、粒が0.5mg、ひきわりが0.8mgです。
X上でも、ひきわりのほうが栄養が多いと受け止めている声は少なくありません。ある人は、最近知ったけれど、ひきわり納豆のほうが栄養素が高いらしいと投稿していました。実際には、ビタミンKなどはひきわり、食物繊維やミネラル、ビタミンB2は粒が多いので、どちらが上というより、とりたい栄養で選ぶのがよいでしょう。
ビタミンKの目安量と薬の注意点
最後に、納豆に多いビタミンKを1日にどれくらいとればよいのか、そして薬を飲んでいる人が気をつけたい点を整理します。健康な人にとっては心配のいらない量でも、薬によっては話が変わります。
成人の目安量は1日150μg
健康長寿ネットによると、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、ビタミンKの成人の1日の目安量を男女とも150μgとしています。目安量は、一定の栄養状態を維持するのに十分な量で、目安量以上をとっていれば不足のリスクはほとんどないとされる指標です。妊婦と授乳婦も150μgです。
子どもの目安量は、年齢によって変わります。食事摂取基準(2025年版)の表では、1〜2歳が男の子50μg、女の子60μg、3〜5歳が60μgと70μg、6〜7歳が80μgと90μgで、12〜14歳になると男の子140μg、女の子150μgです。15歳以上は男女とも150μgで、成人と同じ値になります。生まれたばかりの赤ちゃんについては、健康長寿ネットが、新生児は腸内細菌からのビタミンK2の供給が少ないため、ビタミンKの欠乏による新生児メレナ(消化管出血)などを起こすことがあると説明しています。
糸引き納豆1パック50gのビタミンKは300μgなので、これだけで成人の目安量の2倍にあたるのです。挽きわり納豆なら50gで465μgとなり、目安量の3倍を超えます。納豆を1日1パック食べていれば、ビタミンKが足りなくなる心配はまずないと言えるでしょう。
では、とりすぎの心配はないのでしょうか。健康長寿ネットは、ビタミンKは多量に摂取しても健康被害が見られないことから、上限量は設定されていないと説明しています。健康な人であれば、納豆を毎日食べてビタミンKの量が目安量を大きく超えても、それ自体を気にする必要はありません。
目安量の決め方にも、納豆が関わっています。健康長寿ネットは、血栓を防ぐワーファリンという薬を飲んでいる人の場合、ビタミンKを多く含む納豆やブロッコリー、ほうれん草などを食べると薬の作用が弱まるため、摂取を制限されることがあると注意しています。ビタミンKの量そのものより、飲んでいる薬との組み合わせが問題になるわけです。
ほかの食品と比べた位置づけも見ておきましょう。健康長寿ネットによると、ビタミンKは藻類、野菜類、豆類、肉類、乳類、卵類、油脂類に多く含まれます。その中で、ビタミンK2は発酵食品の納豆に特に多いと説明されていて、ビタミンK1の多い緑黄色野菜と並ぶ、ビタミンKの大きな供給源になっています。
ワルファリンを飲む人は控える
血液を固まりにくくするワルファリンという薬を飲んでいる人は、納豆に注意が必要です。医薬品医療機器総合機構(PMDA)のQ&Aによると、ワルファリンはビタミンKの働きを妨げることで、血液を固まりにくくしています。ところが納豆には、ビタミンKと、大腸でビタミンKを作る納豆菌が多く含まれるため、この作用を弱めてしまいます。
そのためPMDAは、ワルファリンを飲んでいる人は納豆の摂取を控える必要があるとしているのです。クロレラや青汁も、納豆と同じようにビタミンKを多く含むため、摂取を控えるように指導されています。ビタミンKを多く含む緑葉野菜をたくさん食べ続けることも控えるよう求めています。
注意したいのは、納豆の影響が長く続くことです。PMDAは、納豆の影響は数日間続くとされているため、ワルファリンを飲んでいる間は、間隔をあけても納豆を食べることはできないと説明しています。「朝に薬を飲んで、夜に少しだけなら」という考え方は通用しないわけです。
少量でも影響が出ることは、試験の報告にも表れています。エーザイのQ&Aによると、健康な成人にワルファリンを投与したうえで納豆100gを食べた試験では、ワルファリンを続けて投与したにもかかわらず、血液の固まりやすさを示す値の高い状態が24〜72時間続きました。納豆30gや10gの少量でも、血中のビタミンK濃度は有意に上がったと紹介されています。
エーザイのQ&Aは、納豆に含まれるナットウキナーゼに血栓を溶かす作用があるという報告に触れたうえで、ワルファリン療法中の人については、少量でも納豆を食べることは禁止すべきだとしています。納豆が体によいという話と、薬を飲んでいる人の食事の注意は、分けて考える必要があるのです。
薬の説明を受けて初めて知ったという人もいるようです。ある人は、管理栄養士から説明を受けたワーファリンは納豆や青汁を食べたり飲んだりしてはいけない薬かと投稿していました。家族がワルファリンを飲んでいる場合は、食卓に納豆を出す前に、医師や薬剤師に何を控えればよいかを確かめておきましょう。PMDAも、疑問や不安があるときは医師または薬剤師に相談するよう呼びかけています。
納豆の栄養、押さえたい4つのこと
最後に、この記事で見てきた中から、納豆を食べるときに押さえておきたいことを4つにまとめます。
- 糸引き納豆100gはたんぱく質16.5g、食物繊維9.5g、ビタミンK600μgで、1パック50gならその半分になります。
- ゆでた大豆と比べると、ビタミンKは7μgから600μgに、ビタミンB2は0.08mgから0.56mgに増えます。
- 食物繊維やミネラル、ビタミンB2は粒納豆、ビタミンKやビタミンB1はひきわり納豆が多くなっています。
- ビタミンKの成人の目安量は1日150μgで、ワルファリンを飲んでいる人は少量でも納豆を控えます。
まずは冷蔵庫の納豆のパッケージで、内容量が何gかを見てみてください。グラム数が分かれば、1パックでどれくらいの栄養がとれるのかが自分で計算できるようになります。毎日の食卓に合う納豆は、楽天市場でまとめて探せます。