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きな粉は、大豆をいって粉にした身近な食材です。おもちやわらび餅にかけるだけでなく、ヨーグルトや牛乳に混ぜて使う人もいます。では、きな粉にはどんな成分が含まれていて、もとの大豆とはどう違うのでしょうか。
この記事では、文部科学省の「食品成分データベース」に掲載されている『日本食品標準成分表(八訂)増補2023年』の数値をもとに、きな粉の栄養成分を5つのポイントで整理します。黄大豆の全粒大豆、黄大豆の脱皮大豆、青大豆の脱皮大豆の3種類のきな粉と、乾燥した国産黄大豆を比べます。後半の、きな粉を料理に使うアイデアは、この記事の提案です。
※この記事の数値は、2026年10月時点で食品成分データベースに掲載されている、可食部100gあたりの値です。成分表の数値は代表的な値で、商品ごとの成分は、それぞれの商品の栄養成分表示を確かめてください。この記事は、病気の予防や治療についての効果を示すものではありません。
きな粉とは
成分表での分類
食品成分データベースでは、きな粉は「豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/きな粉」に分類されています。英名は「”Kinako” (roasted and ground beans)」とされ、いった大豆を粉にしたものと説明されています。
3種類のきな粉
成分表には、きな粉として「黄大豆/全粒大豆」「黄大豆/脱皮大豆」「青大豆/脱皮大豆」などが収載されています。脱皮大豆は、皮を除いた大豆を使ったものです。
廃棄率は0%
黄大豆の全粒大豆のきな粉は、廃棄率0%とされています。粉なので、まるごと食べる食品として扱われています。
| 項目 | 食品成分データベースの内容 |
|---|---|
| 分類 | 豆類/だいず/[全粒・全粒製品]/きな粉 |
| 英名 | “Kinako” (roasted and ground beans) |
| 主な種類 | 黄大豆(全粒・脱皮)、青大豆(脱皮)など |
| 廃棄率 | 0%(黄大豆・全粒大豆) |
きな粉の栄養 5つのポイント
1. たんぱく質は100gあたり36.7g
黄大豆の全粒大豆のきな粉は、可食部100gあたりたんぱく質36.7g、アミノ酸組成によるたんぱく質34.3gとされています。
2. 脂質は25.7g
同じきな粉の脂質は25.7g、脂肪酸のトリアシルグリセロール当量は24.7gとされています。エネルギーは451kcalです。
3. 食物繊維総量は18.1g
食物繊維総量は18.1g、炭水化物は28.5gとされています。利用可能炭水化物(単糖当量)は7.1gです。
4. カリウムやマグネシウム
無機質では、カリウム2000mg、カルシウム190mg、マグネシウム260mg、リン660mg、鉄8.0mg、亜鉛4.1mgとされています。ナトリウムは1mg、食塩相当量は0gです。
5. ビタミンEやビタミンK
ビタミンでは、α-トコフェロール1.7mg、γ-トコフェロール11.0mg、ビタミンK27μg、葉酸220μg、ビオチン31.0μgとされています。ビタミンB12とビタミンDは(0)と表示されています。
5つのポイント早見表
| 成分(可食部100gあたり) | きな粉(黄大豆・全粒大豆) |
|---|---|
| エネルギー | 451kcal |
| たんぱく質 | 36.7g |
| 脂質 | 25.7g |
| 食物繊維総量 | 18.1g |
| カリウム | 2000mg |
| マグネシウム | 260mg |
| 鉄 | 8.0mg |
| 葉酸 | 220μg |
きな粉3種類の比較
黄大豆の全粒と脱皮
黄大豆の脱皮大豆のきな粉は、エネルギー456kcal、たんぱく質37.5g、脂質25.1g、食物繊維総量15.3gとされています。全粒大豆のきな粉(食物繊維総量18.1g)と比べると、食物繊維総量は少なめの値です。
青大豆の脱皮大豆
青大豆の脱皮大豆のきな粉は、エネルギー418kcal、たんぱく質36.6g、脂質24.6g、食物繊維総量20.8gとされています。ビタミンKは81μgで、黄大豆のきな粉より大きい値です。
ビタミンB1の違い
ビタミンB1は、黄大豆の全粒大豆と脱皮大豆のきな粉がどちらも0.07mg、青大豆の脱皮大豆のきな粉が0.48mgとされています。
| 成分(100gあたり) | 黄大豆・全粒 | 黄大豆・脱皮 | 青大豆・脱皮 |
|---|---|---|---|
| エネルギー | 451kcal | 456kcal | 418kcal |
| たんぱく質 | 36.7g | 37.5g | 36.6g |
| 脂質 | 25.7g | 25.1g | 24.6g |
| 食物繊維総量 | 18.1g | 15.3g | 20.8g |
| 鉄 | 8.0mg | 6.2mg | 6.7mg |
| ビタミンK | 27μg | 42μg | 81μg |
| ビタミンB1 | 0.07mg | 0.07mg | 0.48mg |
もとの大豆との比較
国産黄大豆(乾)の値
食品成分データベースでは、国産の黄大豆(全粒・乾)は、エネルギー372kcal、水分12.4g、たんぱく質33.8g、脂質19.7g、食物繊維総量21.5gとされています。
水分の違い
黄大豆の全粒大豆のきな粉の水分は4.0gで、乾燥した大豆の12.4gより少ない値です。100gあたりの値で比べると、水分が少ない分、ほかの成分の値が大きくなる面があります。
ビタミンB1の違い
ビタミンB1は、国産黄大豆(乾)が0.71mg、黄大豆の全粒大豆のきな粉が0.07mgとされています。
| 成分(100gあたり) | きな粉(黄大豆・全粒) | 国産黄大豆(乾) |
|---|---|---|
| エネルギー | 451kcal | 372kcal |
| 水分 | 4.0g | 12.4g |
| たんぱく質 | 36.7g | 33.8g |
| 脂質 | 25.7g | 19.7g |
| 食物繊維総量 | 18.1g | 21.5g |
| ビタミンB1 | 0.07mg | 0.71mg |
成分表の記号の読み方
(0)とTr
成分表では、ビタミンB12やビタミンDが「(0)」、ヨウ素が「Tr」と表示されています。成分表の記号の意味は、文部科学省の日本食品標準成分表の説明で確かめましょう。
100gあたりの値
食品成分データベースの数値は、可食部100gあたりの値です。きな粉は一度に使う量が少ないため、実際に使う量に合わせて考えることが大切です。
商品の表示も見る
市販のきな粉には、砂糖などが加えられたものもあります。商品ごとの成分は、パッケージの栄養成分表示で確かめましょう。
無機質を4つの食品で比べる
カリウムとカルシウム
食品成分データベースでは、カリウムは黄大豆の全粒大豆のきな粉と脱皮大豆のきな粉が2000mg、青大豆の脱皮大豆のきな粉が2100mg、国産黄大豆(乾)が1900mgとされています。カルシウムは180~190mgの範囲です。
マグネシウムと鉄
マグネシウムは、黄大豆の全粒大豆のきな粉が260mgで、4つの中で大きい値です。鉄は、黄大豆の全粒大豆のきな粉が8.0mg、国産黄大豆(乾)が6.8mg、青大豆の脱皮大豆のきな粉が6.7mg、黄大豆の脱皮大豆のきな粉が6.2mgとされています。
葉酸
葉酸は、国産黄大豆(乾)が260μg、黄大豆の脱皮大豆のきな粉が250μg、黄大豆の全粒大豆のきな粉が220μg、青大豆の脱皮大豆のきな粉が210μgとされています。
| 成分(100gあたり) | 黄・全粒きな粉 | 黄・脱皮きな粉 | 青・脱皮きな粉 | 国産黄大豆(乾) |
|---|---|---|---|---|
| カリウム | 2000mg | 2000mg | 2100mg | 1900mg |
| カルシウム | 190mg | 180mg | 190mg | 180mg |
| マグネシウム | 260mg | 250mg | 220mg | 220mg |
| 鉄 | 8.0mg | 6.2mg | 6.7mg | 6.8mg |
| 葉酸 | 220μg | 250μg | 210μg | 260μg |
使う量で考える
10gあたりに直すと
成分表の値は100gあたりなので、10g使う場合は10分の1で計算できます。黄大豆の全粒大豆のきな粉なら、10gあたりエネルギー約45kcal、たんぱく質約3.7g、食物繊維総量約1.8gになります。
はかって使う
スプーン1杯が何gになるかは、すくい方や商品によって変わります。気になる場合は、キッチンスケールで一度はかっておくと目安にできます。
砂糖入りの商品
砂糖などが入ったきな粉は、成分表のきな粉とは成分が異なります。パッケージの原材料名と栄養成分表示を確かめましょう。
きな粉を料理に使うアイデア
ここからは、食品成分データベースの数値をもとにした、この記事の提案です。
ヨーグルトにかける
ヨーグルトにきな粉をひとさじかけると、香ばしさを足せます。甘さがほしいときは、はちみつや黒みつと合わせるのもひとつの方法です。
牛乳や豆乳に混ぜる
牛乳や豆乳にきな粉を混ぜると、きな粉ドリンクになります。だまになりやすいときは、少量の牛乳で先に溶いてから足すと混ぜやすくなります。
種類を選んで使う
青大豆のきな粉は、黄大豆のきな粉と原料の大豆が異なります。料理の見た目や風味の好みに合わせて、黄大豆と青大豆のきな粉を使い分けるのも楽しみ方のひとつです。
よくある質問
きな粉のたんぱく質はどのくらい?
黄大豆の全粒大豆のきな粉は、可食部100gあたり36.7gとされています。
きな粉と大豆はどう違う?
国産黄大豆(乾)と比べると、きな粉は水分が少なく、100gあたりのエネルギーや脂質の値が大きくなっています。
青大豆のきな粉は何が違う?
青大豆の脱皮大豆のきな粉は、食物繊維総量20.8g、ビタミンK81μg、ビタミンB1 0.48mgとされています。
黄大豆の全粒と脱皮はどちらを選べばいい?
成分表では、全粒大豆のきな粉は食物繊維総量18.1g、脱皮大豆のきな粉は15.3gとされています。どちらがよいかは使い方や好みによるため、風味や色、商品の表示を見て選びましょう。
きな粉10gのたんぱく質は?
黄大豆の全粒大豆のきな粉なら、100gあたり36.7gなので、10gあたり約3.7gです。
きな粉に塩分はある?
黄大豆の全粒大豆のきな粉は、ナトリウム1mg、食塩相当量0gとされています。
きな粉の栄養は成分表で種類ごとに確かめる
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年では、黄大豆の全粒大豆のきな粉は、可食部100gあたりたんぱく質36.7g、脂質25.7g、食物繊維総量18.1gとされています。全粒か脱皮か、黄大豆か青大豆かで値は変わります。商品を選ぶときは、パッケージの栄養成分表示もあわせて確かめましょう。